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さて、本日は『メダカの繁殖と遺伝とうんぬんかんぬん その1』と題して、メダカの繁殖を行う上で知っておくと便利な遺伝に関するあれこれを、かなりかみ砕きながらお伝えしていくシリーズの第一回目です。
最近、メダカのオークションでもよく目にする『ヘテロ』という単語も遺伝に関する用語です。そんなわけで、メダカの繁殖と遺伝に関するちょっとした情報を知っておくと色々いいことがあるかも知れません。
記念すべき第一回目は、顕性(けんせい)と潜性(せんせい)について。
ちょっと前までは優性と劣性と呼ばれていたものです。
顕性:優先的に表面に現れる遺伝情報のこと。
潜性:顕性に比べて表面に現れにくい遺伝情報のこと。
遺伝学とか生物学を専攻された方々からはご批判を受けそうなくらい、ざっくりした表現ですが、このようなイメージをもってみてください。
それでは、メダカでいう潜性にはどのようなものがあるのでしょうか。
最も分かりやすいものは、アルビノやヒレ長です。
アルビノ種と非アルビノ種を交配すると、子の代では基本的には全て非アルビノのメダカが誕生します。これは、非アルビノ種が顕性で、アルビノ種が潜性の遺伝情報だからなのです。
ヒレ長も同様で、普通体型の個体とヒレ長体型の個体を交配しても、子の代では全て普通体型のメダカが誕生します。
では、潜性の遺伝情報というのは、どのようにすれば表に出てくるのでしょうか。
それは、子の代で誕生したメダカどうしを交配することです。この交配をすることによって、孫の代では16分の1という低い確率ではありますが、上に書いたようなアルビノやヒレ長のメダカが誕生します。
(※この16分の1の確率というのもメンデルの法則という遺伝法則ですが、これについてはまた今度)
さて、それでは、実践的にこの顕性と潜性を使うとすれば、どうなるでしょうか。
例:サファイアメダカのヒレ長化
サファイアヒレ長メダカの作出を試みようとした場合、もちろん、遺伝情報としてはサファイアとヒレ長の遺伝情報が必要です。
では、親にはサファイア(顕性)と黒ラメヒレ長(潜性)を準備してみましょう。
上述の通り、子の代では普通体型のメダカが誕生するはずです。で、勝負はここからです。子の代のメダカの中から、なるべくラメの色味がサファイアに近い個体を選び、さらに採卵を行います。
すると、孫の代ではヒレ長体型をもったメダカが現れるはずですので、さらにそのメダカどうしを交配して累代を重ねていきます。うまくいけば第4世代くらいで思い描くメダカが現れてくれるかも知れません。
これが、顕性と潜性を利用したメダカ繁殖のひとつです。ただ、このヒレ長化というのは、この関係性を利用する場合の最も簡単な例ですので、狙った柄を遺伝させるなどになってくると、もっともっと話は複雑になります。
それを書き始めたら、一日では終わらないので、一旦ここまでにしましょう。
現在、いぶきサイト内で遺伝や色素胞や血統などなど、メダカのあれこれについて特設ページを作る方向でコンテンツ作成を進めています。
それまではこのような形で、ブログ発信していきますので、宜しくお願いしますね!!
長々と分かりづらい文章を失礼しました。より詳しく知りたいという方はお問い合わせお待ちしております。
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